まつすぐな道でさみしいby山頭火
以前、山頭火句集を読みながら、気に入った句をメモしていたのが見つかったので、どうぞ。いいよ。
分け入つても分け入つても青い山
まつすぐな道でさみしい
ひとりで蚊にくはれてゐる
どうしようもないわたしが歩いてゐる
こんなにうまい水があふれてゐる
酔うてこほろぎと寝てゐたよ
こほろぎよあすの米だけはある
酔へなくなつたみじめさはこほろぎがなく
お正月の鴉かあかあ
ながい毛がしらが
ふくろうはふうろうでわたしはわたしでねむれない
日ざかりのお地蔵さまの顔がにこにこ
お月さまがお地蔵さまにお寒くなりました
百合咲けばお地蔵さまにも百合の花
誰も来てくれない蕗の佃煮を煮る
蜘蛛は網張る私は私を肯定する
この本ね。